RICOH GRの実際

 GRD4を手にしてから写真にのめり込み、次から次とレンズとカメラを購入してきましたが、最も写真を撮っているカメラはGRD4でした。

 

 GRD4を手にした数ヶ月はなんでもGRD4で写真を撮っていましたが、X-pro1を購入してからは、GRD4の写真の9割は仕事の記録写真で、後の1割はX-pro1を持っていないときの保険のような使い方に。

 その時はX-pro1の精細な写真に魅せられていたため、GRD4の写真は見劣りして、あまりすすんでGRD4で撮ろうとはしなくなりました。

 

 今年にGRDの5代目となる「GR」が発表された時は、「えっ?もう次出んの?」と驚きました。GRD4の使い方がそんなため、買うか買わないか散々悩んだあげく、常に持ち歩き、最も使うカメラだからと都合の良い言い訳を考え、予約までして購入。

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今の実際のGRの使い方は、仕事の記録写真がメインなのは変わりありませんが、GRの写りが非常に良いので、X-pro1を持ち出さず身軽なGRで写真を撮ることが多くなりました。しかし、これだけ使っていてもまだ28mmという画角を使いこなせていません。少しはましになってたら良いのですが…。

 

GRの発売前に、運良くGR体験&トークショーのイベントへ行けたので、その時の話を少し。イベントには夕方にしか行けなかったのですが、ちょうど写真家の内田ユキオさんのお話を聞くことができました。写真家の方のお話を聞くのは初めてだったので、とても新鮮でした。特に印象的だったのは、内田ユキオさんはGRと富士のXシリーズで撮る写真は全てJPEGのままで、カメラを自分好みに設定して撮影しているということです。そして、エフェクトも結構使って撮影されていました。私は、プロの写真家の方はRAW撮りして編集しているものだと思っていたので驚きました。そういうことを聞くとすぐ影響されてしまい、最近カメラの設定を触ってJPEGだけで撮ったりしています。

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実際GRを手にして変わったところ

変わったところ その1

今までより、いつでも素早く精細な写真が撮れるという安心感が増しました。

 

変わったところ その

GRD4と比べ起動が速くなったことで、シャッターを切る数がかなり増えました。今までは写真を撮りたい場面に遭遇してカメラを構えたときには、既に遅すぎてシャッターを切らないことが多かったのですが、GRを手にしてからは、そのようなことも減りつつあります。ほんのちょっと起動スピードが速くなっただけなのに不思議です。ただ、撮りたいと思ってからカメラを構えているようではやはりまだ遅いです。ジャストタイミングでシャッターを切れるようになるには、経験を積むしかないのかな?と思います。

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変わったところ その

高感度が強くなったことで、撮影のハバが 広がりました。GRD4は、どうしてもISOが800以上になってくると写真が見苦しくなってきますが、GRはISO1600でも十分綺麗で、ISO3200でもGRD4のISO800と同じかやや綺麗ぐらいだと思います。高感度が強くなったことで夜や暗所で撮影しやすくなったのと、日中に絞っても手ブレ、被写体ブレがしにくくなりました。ただ、高感度になればなるほどノイズものってきます。GRで透明感のあるような写真を撮りたい時は、できるだけISO100かISO200で撮るようにしています。ISO100かISO200で撮った写真はほんと綺麗だと思います。

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変わったところ その

被写界深度の浅い写真が撮れるようになりました 。GRD4と比べ、センサーが大きくなったからなのか、レンズの焦点距離が長くなったからなのか、ボケやすくなりました。その代償として被写界深度の深い写真を撮りにくくなりましたが、個人的には被写界深度の浅い写真を撮れる方が好みなので、気に入っています。ボケ方も柔らかい感じがして個人的には好みです。

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変わったところ その

空の色がGRD4とは違う。空の色はGRD4の方が好みですが、撮れる写真のバランスはGRの方が好みです。

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実際GRの気に入っているところ

気に入っているところ その1

手に持ったときのフィット感。GRD4から気に入っているところでもあり、ちょうど良い厚みでしっかり握れるので、安心感があります。

 

気に入っているところ その2

片手で素早く操作できる。これもGRD4から気に入っているところでもあり、私は一眼レフよりも操作がしやすいと思っています。一眼レフのボタン配置はそれぞれ余裕があって良いのですが、指の移動量が多くなり素早い操作がしにくいです。一眼レフは接眼するので余裕も大切だとは思うのですが、もう少しボタンをGRのようにかためて配置してくれたら良いのになと思います。あと、しっかり握れるから片手で操作できるのだと思います。

 

気に入っているところ その3

起動が速くなった。GRD4から更に起動が速くなり、写真を撮りたいときに撮れることが 多くなりました。更に速くなるとなお良いのになと思います。(2014/1/26 追記)

 

気に入っているところ その4

GRD4からさらに立体感のある写真が撮れるようになった。画質も非常に綺麗になり、特に立体感のある写真が撮れるようになったことがとても気に入っています。

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気に入っているところ その5

モノクローム写真が綺麗。GRD4と比べ階調が非常に豊になったと思います。GRD4のハイコントラスト白黒は、ほとんど白と黒に分かれてしまいますが、GRのハイコントラスト白黒には階調があります。

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気に入っているところ その6

エフェクトモードでもJPEG+RAWで保存できるようになった。GRD4ではエフェクトモードにするとJPEGでしか撮れませんでした。

RAWでも撮れていると思うと安心感はありますが、緊張感は少しなくなるかもしれません。(2014/1/26 追記)

 

気に入っているところ その7

親指AFができるようになった。ADJボタンの下にあるボタンでAFができるようになり、押している間中のみAFロック、又は再度押ししないとAFロック解除しないモードあります。特に接写するときやMF、置きピンするときによく使用しています。

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2014/1/23にアップされたファームウェアをバージョンアップしたら、AFLフォーカス設定を変更できるようになり、シャッターボタンとAFLフォーカスボタンのフォーカス動作を変えれるようになりました。これにより非常に便利になり、シャッターボタンはマルチAF、AFLフォーカスボタンはスポットAF、に設定してその時々の状況により使い分けれるようになりました。(2014/1/26 追記)

 

気に入っているところ その8

速写を考えられた、ベルトループ付きカメラケース。GRD4のときもベルトループ付きカメラケースを使用し、すぐにGRD4を取り出せるように腰につけていたので、GRを購入するときもベルトケースを一緒に購入しました。このケースをデザインした方は「速写」することを相当考えてデザインしたのではないかと思います。使えば使うほど、ほんとによくここまで考えているなと感心します。

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感心するポイントその1、グリップを持って取り出し易いように、グリップの少し下でケースが止まっている。このことでグリップを持って取り出せるようになったため、取り出した時には、すぐに撮影できる状態です。慣れると、取り出しながら電源押して構えてシャッターを切れるようになり、その間だいたい2〜3秒。GRD4のベルトループ付きカメラケースは、取り出すのにストラップを引っ張って取り出していたため、取り出した直後はすぐに撮影できる状態ではありませんでした。いくら速くてもシャッターを切るまで5秒ぐらい掛かっていたと思います。

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感心するポイントその2、ケースのフタが大きいので開けやすく、取り外せるようになっている。速写を極めたい方のために?なってるのかな?と思いました。フタがなくてもケースは、ややキツ目なのでGRが抜け落ちにくいようになっています。私はゴミが入るのが気になりフタ付きで使用しています。

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感心するポイントその3、ケース底両側にスリットが入っていてゴミが溜まりいく。これはデザインかもしれませんが、スリットが入ってることで、底にゴミがほとんど溜まりません。GRD4の時に3度もセンサーにゴミが着いたのはベルトケースにも原因があったのかもしれません。

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(余談ですが、GRD4のセンサーにゴミ付き事件の内2回は1年保証内でしたが、3回目は保証外だったため、ある方のGRD3分解清掃ブログを見ながらGRD4を分解清掃を試みました。ボディを開けるまではGRD3と手順は同じでしたが、開けたら中身がGRD3とまったく違ったので焦りました。しかし、センサーが付いているあろうシート状部分が、周りの金属プレート3枚で抑えられていて、2枚はマグネットと接着の弱いボンドのようなもので取り付いていたので、そのプレート2枚を取り外すと、センサーの取り付いてるシートを5mmほど浮かすことができ、浮かした隙間からブロアーで吹けばゴミを取り除くことができました。その時の写真は作業に集中し過ぎて撮っていません…GRD4の分解清掃される方は自己責任でお願い致します。)

 

 

今後のGRに期待すること

期待すること その1

セルフタイマーボタンに他のコマンドを割り当ててしまうと、セルフタイマーができなくなる。セルフタイマーの使用頻度は少ないですが、時々使用するときにいちいちボタン設定を変更しないといけないのがめんどくさいです。(他のボタンにセルフタイマーを設定することで、セルフタイマーを使用することはできます。2014/1/26 追記)他のコマンドを割り当てても、セルフタイマーボタンを長押しすることで、セルフタイマーを使用できるようになったらいいのになと思います。

 

期待すること その2

GRD4のときのように画像設定とエフェクトをひとくくりにして欲しい。ボタンのコマンド割り当てが減ってしまうため。

 

期待すること その3

やっぱりGRD4のような10mmマクロが欲しい。技術的なことが分からないので、安易に考えていますが、今思うとGRD4の10mmマクロは魅力的です。

 

期待すること その4

フォーカスリングが欲しい。GRのマニュアルフォーカスは個人的にはやりにくいと思います。フォーカスリングがあったら良いなと思う場面は、暗所での撮影の時です。暗所でのAFがかなり迷うので、撮る気が失せることが度々あります。

 

期待すること その5

今のGRより大きくはならないで欲しい。これ以上大きくなったら、常に持ち歩かなくなりそうです。

 

期待すること その6

これ以上センサーサイズが大きくならないで欲しい。これ以上センサーサイズが大きくなると、被写界深度が浅くなって使いにくくなりそうなので。

 

期待すること その7

これからもストイックなカメラを開発し続けて欲しい。GRにも期待しているのですが、新型GXR+高性能液晶ファインダー+フルサイズMマウントユニットが出たら良いのになと期待しています。今フルサイズNEXの噂があり、非常に気になりますが、NEXと広角Mマウントレンズの相性がどうなのかと心配もあります。新型GXR+高性能液晶ファインダー+フルサイズMマウントユニットであれば、その心配もないのになぁと期待しています。GRというより、最後はRICOHさんへの期待になってしまいました…

 

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日進月歩でデジタルカメラの性能が良くなってきています。性能の良いカメラやレンズだから心に残る、心を動かす写真が撮れるわけではありませんが、その性能に期待してしまうところはあります。AFも速く、正確になり、カメラによっては被写体追従性能が高く、昔のカメラでは素人で撮れなかったような写真を撮れるようになってきています。GRがこれからもますます進化し、突然遭遇する面白い出会いを写真に残してくれる大切な相棒であり続けて欲しいと期待しています。

 

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その他のGRの写真は、裏サイトの「道くさスナップ」に随時アップ中。「道くさスナップ」ではオリジナルデータも見ることができます。

 

 

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